香りの散歩道 |
墨絵・朝野泰昌 |
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「朝野家 香りの散歩道」 この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りします。 |
檜(ひのき)の清々しい香りをかぐと、思い出す本があります。 木を愛し、木で作った工芸品を愛用していたという作家の白洲正子(しらす・まさこ)さんが、日本の木について想いを綴った一冊です。 タイトルは『木(き) なまえ・かたち・たくみ』。 檜(ひのき)や欅(けやき)、松(まつ)、杉(すぎ)、樟(くすのき)など、 この本で紹介されている20種類の木は、 名前を表わす漢字に「木へん」が付いているものが選ばれました。 独自の視点で、日本の美しさを見出(みいだ)した白洲正子さんによって、それぞれの木にまつわる歴史や建築、工芸品などの話が興味深く綴られています。 檜は、はるか昔から日本建築になくてはならない木です。 木曽の山奥には、伊勢神宮で二十年に一度行われる式年遷宮(しきねんせんぐう)に備えて、守られてきた檜の森があります。 式年遷宮とは、社殿を建て替えて神様を遷(うつ)す祭事で、いつの時代も良質な檜を調達することがとても重要でした。 今からおよそ40年前、白洲正子さんが木曽の原生林を取材したとき、荒々しい山肌にそそり立つ檜の姿を見て、長い年月(としつき)を生きてきた 威厳のある美しさに圧倒されたそうです。 その木々が、のちの式年遷宮で使われたのかもしれませんね。 白洲正子さんの『木 なまえ・かたち・たくみ』。 ページを開けば、日本の木のことをもっと知りたくなる本です。 |
「朝野家香りの散歩道」この番組は、山陰 湯村温泉、朝野家の提供でお送りしました。 |
*毎週水曜日・FM山陰.他で放送中 ↓mp3です。
wmp等でお聞き下さい。 8月分は現在放送中に付き、もう少々お待ちください。
毎週水曜日FM山陰(16:55~17:00)放送、日本海新聞に掲載されます。 香りの散歩道TOPへ / TOPへ / 歳時記へ |